歩いて整う、養生になる。
テーピングテープを一巻きして、足裏のアーチを整えて動くことで、動きそのものが整います。
貼ったまま動くことで、綺麗な動きを誘導してくれますので、
全身の筋肉が整ってきます。
この作用と同じ作用が出せるのが、養生サポートバンドです。
現在アシル養生堂ショップにて販売中です
養生サポートバンドの機能について現在までの間でわかっていることを書いておきます。
元々はテーピングの技術です。臨床で発見して使ってきた技法なのですが、探し回った結果、入谷誠先生の書籍に同じ理論を発見しました。
理学療法の現場では当たり前に応用されている技術の一つなのでしょう。とはいえ、あらゆるテーピングについての論文はほぼなく、エビデンスも確立されていないのです。なぜ効くかはわからないが、効果はあるから使用されているという技術のようです。
この話を鍼道五経会の勉強会でしたら「え!キネシオテープとかもそうなんですか?」と聞かれました。実は、キネシオもスパイラルもなぜ効くのかはよくわかっていないのです。でも、様々な現場で利用されています。意外とこういう技術は臨床に多いのです。鍼灸もそうですしね。
養生サポートバンドと同じ機能をテーピングテープで出す方法はこちら。
この技術に気づいたきっかけが「武術のくずし」の技法なんですな。相手に握られた手首の中でわずかに皮膚の方向を誘導すると相手が力の方向を見失い、崩しやすくなるのです。中島先生のところでは深く研究されています。
もう一つが、「針金ハンガーをかぶる」というものです。
やってみると面白いのですが、頭が勝手に回ろうとします。もともと「探偵ナイトスクープ」でみかけたものです。
この二つが合わさったようなのが今回の養生サポートバンドの原理です。皮膚を引っ張るのと圧力をかけるのを同時におこなっています。
また、皮膚運動学も読んだのですが、これは筋肉の走行と同じ方向へテーピングを行います。養生サポートバンドの原理になっているものは筋肉の走行方向と直行する方向へのテーピングなので、どうやら理論が違っているようです。
足裏のアーチの崩れに関してはさまざまな原因が考えられます。
①足の筋力の低下
②肥満などによる負荷の増大
③足に合わない靴
④歩き方のくせ
アーチが崩れる主な原因は、
です。このうちの、①と④のサポートを行うのが養生サポートバンドです……肥満は体重を減らす以外に改善方法はありません。靴に関してははシューフィッターさんにご相談ください。
このどちらかの方向に重心が抜けていってしまう歩き方の癖があると、外反母趾や内反小指が出やすくなります。
本来ならばこのような動きで重心移動していきます。踵の外側から着地し、踵を通って、足の外側に近いところを通って、小指側を通って、母趾へ抜けます。この一連の重心移動がなされるかどうかが足のアーチの形を決めているのです。
内側だけを通る場合は母指球に強い負担がかかり、そちらにタコができたり、外反母趾が発生しやすくなります。小指側だけにかかる場合はそちらにタコができたり内反小指が発生しやすくなります。
足のアーチはこのような形になっています。外側CB・内側CA・横ABの3辺で出来上がる三角形をしています。
さっきの歩き方の癖の話ですが、外側CBないし内側CAの方によって動いてしまっているのがわかると思います。そうすると、足の中にかかってくる力が均等ではなくなってしまい、歪んだ形で筋肉が発達したり、使っていない方の筋肉が落ちてきたり……そうやって足のアーチが崩れていきます。
足の中にはたくさんの筋肉がついており、これらがアーチ構造を作ってくれています。
筋肉は使用されている方が強化され、使っていなければ衰えるという原則を持っています。ですので、歩き方の癖は足底筋の発達のアンバランスを作り出すわけですね。先天性の扁平足は生まれつきのものなのでいたし方ない部分があるのですが、そうではない場合は内側のアーチが崩れる形で筋肉が足らなくなっていることがよくあります。
養生サポートバンドは順方向に巻いた場合は外側に引っ張る力、逆方向に巻いた場合は内側に引っ張る力が歩行時に発生するようにしてあります。滑り止め加工がなされているところが皮膚に引っかかり、伸縮性のバンドが歩いた際に足の形が変わる際、皮膚を引っ張ってくれるのです。
装着前後の動きの比較映像です。何度か繰り返してみてみてください。順方向へ装着すると小指側から着地するようになっているのがわかると思います。
このように、装着方向へ動作を誘導してくれるので、
左側の母指球に逃げるタイプは順方向に巻くと小指側へ、右側の小指側に逃げるタイプは逆巻きにすると母指球がわへ重心移動を促してくれ、その動きにあった筋肉が鍛えられる結果、徐々に足の形が変わってくる……と考えています。
……ですので、歩行など足を使う運動をしない限り、このバンドは全く機能を発揮しません!! 巻いて座っているだけでは何も変わらないという運動必須のトレーニングアイテムなのです。
みなさん、養生サポートバンドつけて毎日しっかり歩きましょうね!!